2022.7.17 / E-bike専門メーカー「BESV(ベスビー)」の試乗車を常設しています。PS1のインプレッションも。 JF1 / LINO / JR1 / VOTANI Q3

BESV PS1 ¥348,000-(税込)
カーボンフレーム 重量17.4kg 航続距離100km

※アルミフレームのPSA1は ¥224,000-(税込)〜

TOLTでは以前から台湾のE-bike(スポーツ電動アシスト自転車)ブランド「BESV」の取り扱いをしていますが、最近特にお問い合わせが多いことから試乗車を常設することにしました。


PS1はBESVを象徴するモデルです。カーボンフレームの独特な形はこれまでの自転車のイメージとは違います。E-bike専門メーカー(台湾の電子機器企業BenQグループ )らしい発想で作られた名車で、数々のデザイン賞を受賞しています。

車輪の小さな「ミニベロ」ですが、前後にサスペンションを装備し、タイヤはボリュームたっぷり。走行安定性と合わせて乗り心地が最高に良いE-bikeです。

この形状なのでカーボンフレームが乗り心地に影響があるとは思えませんが、軽量化には間違いなく重要です。17.4kgというのは電動でない普通のママチャリくらいで、E-bikeとしてはかなり軽量です。

モニターは小さめですが、スマートなバイクの雰囲気を考慮してのサイズでしょう。カラーでくっきり見えます。手元のスイッチもシンプル。

油圧ディスクブレーキで安定のガッチリした制動力。さらに、珍しいエレクトリックブレーキも搭載しています。ブレーキレバーを握っていればモーターへの給電を停止する安全装置。信号待ちなどで誤ってペダルに体重が乗ってしまった際に機能します。

SHIMANO「Tiagra」の10段変速。ミニベロとは言え本当に安定してスピードも出るので、長距離サイクリングもできます。

バッテリーは簡単に着脱可能。多くのE-bikeはバッテリーをダウンチューブに目立たないように隠すデザインが採用されていますが、PS1やPSA1は、バッテリーパックを自転車の個性的なデザインに組み込んでいます。見せてなおスマートなことろが良いですね。

航続距離100kmをこの小型バッテリーで実現しているのが驚異的。見た目の割にはずっしりしてますが、比較するとかなり軽い方です。例えばリアキャリアなどを装着して、予備バッテリーを持って出かけることも十分可能です。そうなればこちらの体力がついていけないくらいの航続距離に・・・

さて肝心の、そしてBESVの最も評価されるべきポイントは走行(アシスト)性能です。

ここからは僕自身がPS1に乗った感想を。


数々のE-bikeを試乗してきましたが、総合的にみれば間違いなくな最優秀な設計です。もちろんこれには好みが反映されますが、特に時速15km以上になってからの伸びやかな加速が秀逸です。そして20kmを超えてからのパワー減衰が穏やか。24kmを超えると法規上アシストを止めなければなりませんが、 モーターのアシストから自分の脚力への以降が非常にスムーズなのでストレスがありません。


サイクリングでも使われるE-bikeにとって、気持ち良く中速度域に乗ることはとても大事です。電動ママチャリは登坂性能を重視しているため、出だしや上りは楽でも、気持ち良い速度になった瞬間ガクンとパワー不足になってしまいます。

これは案外、スポーツ自転車メーカーのE-bikeでもありがちで、時速20km付近で突然失速する感覚は少し残念になります。出だしがガツッとパワフルなE-bikeは他社でもよくありますが、「アシストの消え方」で言えば間違いなくBESVが優秀です。


また、モーターの出力を自動で制御する「スマートモード」も素晴らしいです。いちいちバッテリーの残量を気にしながらパワーをスイッチ操作(電動自転車でいうエコモードやパワーモードなど)する必要がなく、効率的な出力を勝手に判断してくれます。だから普通のクロスバイクと同様、走行中に自分で操作するのは変速機のみ。

強いて言えば、スマートモード以外は滅多に使わないので、電源を入れた時に最初からスマートモードなら良いのにと思います。電源ON時に毎回スマートモードに合わせるのが少々面倒なので。(同じボタンを3回押すだけですが)


PS1は全体を通して、普通のクロスバイクに乗っているような自然な感覚で走れるのが強みだと思います。それは決してアシストが弱いわけではなく(パワーの弱いE-bikeで「穏やかさ」を宣伝文句にしている場合もありますが・・・)あくまでパワフルなアシストが優しく設計されている。このコントロールが本当に優秀で、その辺りは親会社である電子機器メーカーのノウハウもあるのかなぁと勝手に想像してしまいます。

因みに、スポーツ自転車に詳しい方がこの画像を見たら「ハンドルが高めだな」と思うかもしれません。確かに身長の低い方や、前傾姿勢を深くしたい方にはそのままだとやや高いです。でもオプションパーツ(¥5390税込)を使えばハンドルを下げることもできるのでご安心を。


PS1は車輪が小さいので、街乗り用E-bikeに見られがちです。でも実際の走行性能はクロスバイクに近く、さらにカスタマイズすれば長距離ツーリングも絶対に気持ちいいです。峠道に阻まれて遠出が億劫になっているサイクリストにぜひ乗って欲しいです。前後サスペンションと太いタイヤ、ディスクブレーキ装備ということで、山道で本領を発揮すると言う噂も・・・

もちろんそれぞれにカテゴリーに専門のE-bikeがあるのでそれらを凌駕するのは難しいですが、マルチにどこでも走れる楽しいE-bikeであることは間違いありません。


BESVの製品は全体的に価格控えめ、コストパフォーマンスがとても良いです。日本法人「BESV JAPAN」のサポート体制も充実しています。車種も豊富で目的や好みに合わせて選べるので、E-bikeが気になる方はご相談ください。

他のモデル、カラーなど詳細はメーカーホームページをご覧ください。

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