鉄道旅と自転車。
鉄道に関してはマニアでもなんでもないのですが、電車旅はとても快適で好きです。見知らぬ風景を車窓から眺めつつ移動できるし、疲れたら眠ってもいい。車に比べて安全性も高い。
唯一の欠点は敷かれたレールの上しか移動できないこと。でもそれを補ってくれるのが自転車です。見知らぬ土地まで移動して、好きに探索できる「鉄道と自転車」は(長距離運転が苦手な)僕にとって最高の組み合わせです。
そんな旅と相性が良いのは折り畳み自転車ですが、なかでも僕もお気に入りのBirdyについて。
Birdy classic ¥198,000-(税込)
※20インチホイールカスタム
“走りの良い”折り畳み自転車の代表格といえばBirdyでしょう。フレームの真ん中でパキッと畳む折り畳み自転車が多い中、Birdyは前後のホイールをクルッと収納する革新的なアイデアから産まれました。
フレームを折らないから剛性が高く、ホイールを畳む機構にサスペンションを導入することで小径車特有の乗り心地の硬さを解決しています。一石二鳥三鳥の秀逸なアイデアですが、発売から約30年の時を経て細部もしっかりブラッシュアップ。以前は癖のあった乗り味も解消され、すっかり隙のない自転車です。
Birdy classicは発売当時の形を残したモデル。ジャンボジェット機の躯体みたいな太いメインフレームと盛り上がったアルミ溶接。メカメカしい雰囲気で今も根強い人気があります。
僕が学生時代に始めて買ったBirdyもこの形のシルバーで、折り畳み自転車の面白さを教えてくれた車種です。
今回はご注文と同時に車輪を18インチ → 20インチにカスタムしました。
折り畳み時のコンパクトさでは18インチに少し及びませんが、走りの安定性はかなり向上します。20と18は、比べると見た目も結構違います。
ホイールを大きくするに伴い、ブレーキも対応品に変更しています。
元々折り畳み自転車としては長距離でも走りやすい車種ですが、輪行+ロングライドを目的とするなら20インチのBirdyはとても良い選択です。ホイール交換はそれなりに費用もかかってしまうので、もう少し手軽に大径化したいなら、ボリュームタイヤに変えるという方法もあります。
Birdy classicは、モノコックフレームのBirdy Standardに比べると価格が手頃なのも大きな魅力です。見た目が奇抜な印象を与えるためにマニアックなイメージになってしまいがちなBirdyですが、純粋に機能性(走りや折り畳みサイズ)で見てもコストパフォーマンスが良い製品だと思います。
折り畳み自転車の購入を考えている方の多くは、DAHONやTERNなどの10万円以内からラインナップ豊富なブランドに目が行きます。そしてBirdyは自転車にハマった人の特殊な乗り物だと思ってしまいます。もちろん20万円は折り畳み自転車としては高いです。でもBirdyは決して「上級者」とか「マニア」向け製品ではありません。目的と予算が合致しているかどうかが重要なので、初めての自転車だとしても、まずは選択肢に入れてみて欲しいです。
“所有欲”とか“満足度”はあまり好きな言葉ではないのですが(消費を煽る感じがするので)、“愛着”を持てるかどうかは大事だと思っています。販売したお客さんでBirdyとPanasonicのロードフレームは愛着を持って乗っている方が特に多いようにみえます。定期点検によく持ってきてくれますし、カスタムの相談も。
20年先でも乗っていたいと思えそうかどうか(自分自身は健康だと仮定して)。自転車を買う時、その思考を一瞬めぐらせてみたら、良い買い物ができるかもしれません。洋服や自動車で20年は考えすぎかもしれませんが、自転車では現実的な期間です。40年を超えて乗っている人も結構いますから・・
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