2020.12.17 / ハンモックの心地良さ、育てる革サドル。BROOKS / SELLA ITALIA / SELLE ANATOMICA

左から

BROOKS B17 STANDARD ¥14600+TAX

SELLA ITALIA EPOCA ¥16000+TAX

SELLE ANATOMICA X1 ¥23000+TAX

革サドルの魅力は構造美だと思っています。前後に渡したフレームに吊るすように架けられたレザー。革の柔らかさでお尻を受け止めて乗り心地を作ります。

現代的な普通のサドルはプラスチックかカーボンを土台にウレタンなどの緩衝材を使って座り心地をコントロールしています。そもそもの考え方が全然違う。

コイルベッドとハンモックくらい違います。

新品では硬めの乗り心地ですが、馴染めばこれ以上のものはありません。

セラアナトミカは新品でも柔らかい乗り心地を得られるようセンターにスリットが入っています。馴染ませるまで我慢したくない人におすすめ。

セライタリアのEPOCAも使っている革の違いからか?最初から結構柔らかいような気がします。定番のBROOKS B17はこの3つの中ではやや硬めですね。

いずれのブランドも、革が馴染んで伸びすぎた場合用の調整機構があります。先端のボルトを回せばフレームの全長が伸びて革を引っ張るというもの。これもシンプルでよくできた仕組みです。調整用の工具と、メンテナンス用のオイルが付属しています。

刻印やプレート、鋲も革サドルの面白さ。

なんとなくマニアックな印象のある革サドル。クラシックな自転車に合わせるイメージも先行して余計に特別視されているように思います。

でも実際は構造的にも理にかなっていて本当に座り心地が良く、機能面で見ても最新サドルと比べてもまったく引けを取りません。

重量がやや重いことと、カバーなしでは雨に弱いことがデメリットですが、もっとも大事な“長時間座れる”というメリットは、ほとんどのサイクリストにとって魅力的なはず。サイクリングを趣味にしているなら、絶対に一度は使って欲しい自転車パーツです。

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